スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

猫の大地震生活記@2

大地震生活記@2


 盛岡駅から家に向かっていた灰猫は、ひとまず線路沿いに歩いていくことにした。青山駅と盛岡駅の中間ほどに差し掛かった頃、前方に2人組の人影を発見。
 灰猫は意を決して避難所の確認をしようと質問する。
「すみません、運動公園の当たりで避難所をご存じありませんか?」
「いえ、すみませんがちょっとわかりませんね。どちらまで行かれるんですか?」
「みたけにある自宅まで行くつもりなんですけど、避難所の場所が分からなくて……」
「そうでしたか。自分たちも家に戻れなくて、避難所に行くつもりなんですよ」
 ちょうどそこへ前方からタクシーが通りかかった。
 話していたおねーさんが手を上げ、タクシーが止まる。
「よかったらいっしょに行きましょう」
「い、いいんですか? ありがとうございます!」
 そして灰猫は運動公園付近にある県営武道館まで同行することとなった。

 
 3人は県営武道館で降りると、案の定辺りは真っ暗だった。しかし中は多少電気が付いていて、周辺を小さな光が照らしていた。
「ここ避難所になってるんですかね」
 灰猫がおねーさんに聞く。
「ど、どうでしょう……。少し歩いてみましょうか」
 そこで一緒にいたおにーさんが懐中電灯と手にして、周辺を照らした。
 しばらく歩くと、活動センターなるものを見つけ、中に入るとそこにも人が3人ほど。
「このあたりで避難所になっているところを知りませんか?」
 灰猫は受付にいたおっさんに聞いた。
「さぁ~、ちょっと分からないねぇ」
 どうやらおっさんも知らないようだ。
 灰猫、おにーさんおねーさん、ロビーにいた3人は立ち往生していると、外からまた一人入ってきた。
 やっぱり避難所探してここにみんな来るのかなぁ……。
 そんなことを思っていると、入ってきた人はなんと救世主だった。
「近くの城北小学校が避難所になっています! みんなで一緒にいきましょう!」

 
 城北小学校に向かった一向は中に入るとひと段落。灰猫は毛布を4枚もらって、トイレの近くに陣取った。
 辺りを見回すとざっと30人ほどが避難しているのがうかがえる。皆それぞれ毛布に包まり、ろうそくを囲んでいた。
 座りながらiPodnanoでラジオを聞こうとするが、どこもやっていない。特にすることもなくなったので、疲れた身体を癒すため、深い眠りについた。 


 軽い疲労を覚えつつも、灰猫はAM6時に起床した。早起きしたなあと思いつつも、周りでは殆どの人が活動を開始していた。
 起きてしばらく呆けていた灰猫は寒さを凌ぐため、毛布に包まって上半身だけ起こす。スーツはしわだらけになり、仙台を出る時母に言われた、「スーツのしわだけは気をつけなさいよね!」という言葉を反芻していた。
 その言葉も今では心に響く。
 大丈夫かなぁ……。
 心配だけが先行し、東日本の被害を知らなかった灰猫はラジオを聞こうとiPodをつけた。
 しばらくラジオで情報を得た灰猫は空腹なことに気づく。そういえば前日口にしたのはコンビニパン2つだけだ。
 そこでちょうどPTAの方かは分からないが、避難所で指揮をとっていた人が食事の配給を始めた。
 灰猫もご相伴にあずかり、白米のパックを入手。すぐさまポットでお湯を入れ、20分待機する。
 そして一言食べた感想は
 生きているだけでご飯が美味しい 
 だった。



 続く!
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

灰猫白臥

Author:灰猫白臥
岩手在住の大学生。
主にカードゲーム。
遊戯王
バトルスピリッツ
ヴァイスシュバルツ
プレシャスメモリーズ
ヴァンガード
Chaos

壱軍デッキ【カラクリ】
弐軍デッキ【カラクリ】
参軍デッキ【いんぜくた】

ついった@decayvine


卒業したい

Twitter
 
最新記事
最新コメント
カテゴリ
FC2カウンター
フリーエリア
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。